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Author:SYU
気ままに語り、たまに脱力する夢追い人。
人生の半端者。
とりあえず18歳です。



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まったり旅日記
書く内容は統一感がない。 なにせここは中の人の自己満足のためだけに存在する空間だから。

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管理人の一言 …… ――まったり愚痴日記、始めました


小説8
//   チラシの裏   //
ここまで書いた小説の伏線
・序章冒頭の文。
・「シュウの冒険」という題名(今回で回収)
・小学4年の時の若葉の行動。その後の「恐怖」(ほぼ回収。かなり後に補足)
・音楽室での若葉の豹変
・堀口と若葉の戦い。魔法のようなもの。(魔法については今回一部回収)
・若葉の話す固有名詞(世界正法。魔法創士等)
今回増えた伏線
・シュウについて(知らない人を知っている謎の記憶)
・若葉の放った魔法に堀口が驚愕した理由
ま、こんなもんか。正直全部回収できる自信ないが…。
//   チラシの裏   //

しかしどうにもここからは構成がまとまんなくなってくる。
多分しばらく小説更新を止めるかも知らんね。
まぁ勿論誰も見たいとは思わんだろうが。

暇人のみ追記から小説どぞ〜

3章「訪問者」―(2)

ぐるぐる。ぐるぐる。
何も見えはしないものの、なんとなく自分は回転しているんだな、と思った。
それで呑気にも、自分が洗濯機に入ったら丁度こんな感じなのかな、などと馬鹿げたことを考えてしまう。
カチ、カチ、カチ。
時計の針が時を刻む音だろうか。小気味のいい高めの音が耳の中に響く。
いつも聞いてるはずなのに、それはとても特殊な音に聴こえた。
―――ところで、ここはどこなのだろう。真っ暗で何も見えない。達也や茂、若葉や堀さんはどうしたのだろう。
・・・達也?茂?若葉?堀さん?
何だかそれは、少し変わった響きを持つように感じられた。何故だろう。いつも聞きなれた名前なのに?
・・・聞きなれた?
そう。聞きなれている。いつも学校で会っているじゃないか。
・・・そうか。
・・・そうだよ。
不思議な感覚だった。記憶喪失ってものになったことはないけれど、もしそうなっていきなり記憶が戻ったらこんな感じなんだろうな。
海の潮の満ち引きのように、少しずつ流れ込んでくる記憶。情報。
それは半分は既知のもので、もう半分は未知のものだった。
―――時に、俺の名前はなんだったっけな?
自分自身の間抜けた質問に苦笑する。自分の名前?そんなことを忘れるのか。若年性痴呆症もいいところだ。
いいか、俺は、俺の名前は神山翔吾だろう。
・・・・・・。
しばしの沈黙。そして、潮が押し寄せてくるとともに聞き覚えがあるようで無いような、そんな答えが返ってくる。
・・・何言っているんだ?俺の名前はシュウだ。国籍はリア。カーナ出身のシュウだろう。
―――軽く、眩暈がした。
俺は、自分の名前を覚えて無かったのか?いや、違う。覚えていたはずだ。「神山翔吾」という名前は俺の中で違和感なく自分に溶け込んでいる。
だが・・・それは「シュウ」という名前もまた同じだった。
・・・だったら、俺は「神山翔吾」という名前と「シュウ」という名前、二つの名前を持っていることになる?
それが一番解答に近い気がした。
そして、その二つの名前を持つ自分がそれぞれ自分の中に存在する気がした。
ならばシュウ。
・・・なんだい、翔吾。
この状況は何なんだろうな。
・・・さぁ、俺にも分からない。変な魔法だったりしてな。
魔法、か。
魔法という言葉を聞くと、若干の違和感を感じる。そんなものが存在したような、しないような。
・・・まぁ、俺はただの落ちこぼれだけどね。
そのセリフを聞くと、苦笑するしかない。何せ俺は、この2年間ずっと、そのせいで苦痛にまみれた生活をしてきたのだから。
そこでまた違和感。魔法で苦痛?俺はそんな体験をしたか?一日三時間の勉強ならさすがに苦痛にも思えたが。
相方もまた苦笑する。きついよなぁ、と。

・・・・・・。
・・・・・・。
しばらく沈黙が続く。それでも潮の満ち引きだけは止まない。絶えず、俺達に新しい情報を与え続ける。
その状態がしばらく続いた時、俺は一つの結論に辿り着いた。
なぁ・・・。
・・・ん?
これって、まさか俺とお前の記憶がお互いにコピーされてるんじゃないか?
相方はしばらく小首をかしげてから、小さく頷く。
・・・よくは分からないけど、それに近いことが起こっている。何故こんなことが起こっているのかはわからないけれど。
再び、沈黙。

やがて、潮の満ち引きが止んだ。それとともに、俺の中に、相方の情報全てが入っているのが分かった。
俺は、なんとなしに立ち上がる。ほぼ同時に、相方も立ち上がる。
ここでお別れのようかな。
・・・そのようだな。
別れは非常に淡白としたものだった。だが、それで十分だった。言葉なんか交わさずともお互いのことはお互いがよく分かる。
足が勝手に歩き出す。来た道とは逆の方向へ進んでいく。
相方もまた同じだった。彼の場合は、俺がさっきここへ至った道へ歩き出す。
足場は無い。見えないだけかも知れない。実際、俺達は今こうして平然と歩いている。
―――なんだかよく分からない夢だった・・・。
お互いそんなことを考えて、出口の光へと飛び込んだ・・・。



―――光?そんなことを考えた。目を閉じているのにも関わらず、瞼が明るく感じるのでそう思ったのだろう。
俺はふと、ゆっくりと目を開ける・・・。すると、視界には天井から吊らされたランプと、村唯一の医者のダンさんの心配そうな顔だった。
「ん・・・?」
何でこんな状態になっているのかよく分からないが、とりあえずゆっくりと体を起こす。
「シュウ君、もう起きて大丈夫なのかい?」
ダンさんの、年季の入ったしわがれた声。俺はその声を聞きながら、ぼーっと辺りを見渡す。
ああ、ここは病院のベッドか。辺りには、きちんと並べられたベッドの上に数人の同い年くらいの子供が寝ていた。クラスの仲間だろうか。
「お〜い、マーズさん。シュウ君が起きたよ。」
ダンさんは、部屋の奥の方へ声を掛ける。それとともに、何か甲高い声が聞こえてきた。
「シュウ!シュウ、もう大丈夫なの?」
マーズおばさんが俺の顔を抱き寄せながら言う。・・・何が大丈夫なんだ?
「俺、どうしてこんなところで寝てたんだっけ?」
マーズおばさんに疑問を投げかけると、あきれたような顔で、やれやれこの子はとため息をつかれた。
「シュウのクラスみんなが午後の授業中に倒れたのよ。原因不明だけどね。でもまぁ・・・全然何も分かってなくて、しかもそんな呆けた質問するなんて・・・」
「まぁまぁ、マーズさん。シュウ君が起きたということは、みんな助かるかも知れませんよ?それにとりあえず安静にしなくては・・・」
ダンさんの言葉に頷きながら、マーズおばさんは苦笑する。俺はそれをなんとなしに眺めていた。
ちくり。
・・・何だろう。この違和感。
いつも見慣れた人たちなのに、始めて見るようなこの感覚。
・・・・・・ああ、そうか。やっぱりさっきのは夢じゃなくて本当にあったことなのか・・・。
ふと、背後の窓を見てみる。
窓を通して、晴れ渡った青空が拝めた。
よく似ている。似すぎているだろう。その空はまるで、地球のそれのようだった。



若葉であって若葉ではない彼女は、ついつい口の端を歪ませる。
「あんたは馬鹿。本当に馬鹿。実践でいきなりよく知らない魔法を使うなんて、学校出てないの?」
両手の掌を上に向ける。
「私はさっきの魔法の特性をよく知っている。何年も「この子」で実験したから」
そう言って、彼女は自分の体をゆっくりと撫でる。
「あぁ・・・若葉。私の想像以上の力を持った器・・・」
陶酔しきったように、手を振り上げる。
「自分の力は自身でよく分かっているけど、あんたを使って実証しようと思う。」
浮かべるのは、満面の笑み。
「死ね。」
その笑みのまま、すさまじい速さで堀口に接近する。
「・・・っくっ!」
呆気にとられつつも、再び『神々の剣(ラグナロック)』の詠唱をする。彼女はさっきの攻撃をモロに食らった。そう何度も食らえば、たとえ彼女でも・・・。
「・・・っはあ、ははは!」
彼女は無邪気に笑う。何が楽しいのか。いや、彼女は楽しんでいる。圧倒的な力を以って「狩り」をすることを。
「神々の(ラグナ)・・・」
「・・・・・・」
その一瞬で、堀口は驚愕した。自分自身が認識している常識が、吹き飛ばされた。

もう少しで詠唱が完了した。だが、詠唱ができたのはほんの数秒前の自分。今の自分には、叶わない。
―――それはまさしく、自分の放とうとしていた光だった。いや、似ているだけで別物。例え詠唱が間に合っても、打ち負かすことのできないほど、大きな光。
「大いなる神々の剣(オデッセイ)」
彼女が唱えた呪文は、恐らくそれだ。神々の剣(ラグナロック)の上位魔法。ああ知っている。知っているさ。知識としては十分に知っている。
でも、実物を見るのは始めてだった。見れるわけないと思った。その一瞬で、常識的に考えて見ることは叶わないんだ。
それなのに彼女は、それを実現した。
「・・・・・・はっ。」
息を飲む。死を覚悟した。覚悟してもしなくても、行く着くところは一緒だが。
光が、まるで閃光の如く煌いた。それは、両目の視界の脇の方で。そして視界には入ってないが、おそらく背後でも。
分かる。それが何で、これからどうするかも。知識としては知っているさ。
ドンッ!
くぐもった音と共に、右足に激痛。そして、痛みに絶叫を上げる暇も与えられず次々に堀口の体に痛みが走る。
2、3、4、5、・・・・。
左足。右手、左手。腹。
だらだらと、温かいものが噴出してくるのが分かる。意識がくらっとする。でも、それだけでは終わらせてくれない・・・。
大いなる神々の剣(オデッセイ)。
その話は、大学でちらっと出てきたくらいだ。
世界正法には登録されているものの、危険度はSクラスで詠唱は激長。最短で10分はかかると言われている。
魔法の小剣で相手を捕捉し、神々の剣(ラグナロック)の数倍の威力の大剣で貫くという・・・。
ドン、ドン、ドン、ドン、ドン。
まるで祭りの太鼓の音のように、等間隔で鈍い音がする。同時に、激痛を感じる箇所が増える。
再びちらっと視界に光が写る。そのオレンジ色の光は、確かに、剣の形をしていた。
そう認識したのは一瞬。次の瞬間には、その光は消えて、腹部にまた痛みが増えていた。
「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
堀口は狂ったような叫び声を上げる。その叫びを自分で聞いて、それで気を失いそうになる。
それでも終わらない。痛みの増加は終わってくれない。まるで、体に痛みの感じない箇所など無くしてやろう、という悪意を向けられている感覚だった。
狂いそうだった。このままじゃ発狂しそうだった。
「・・・・・・。」
彼女は無言でそれを見て、右手を堀口に向ける。そこに煌くのは、これまでとは比べ物にならないくらい、強いオレンジの光。最早、それは剣の原型を成していなかった。ただ殺し、ただ破壊し尽くすだけの、悪意の塊。
今度は、音は無かった。堀口はそう感じていた。もう、そんな余裕も無かったのかも知れない。それを食らう前に、もう堀口は死んでしまったのかも知れない。
トン。
まるでコンビーフのようになった肉塊が、床に落ちる。原型が人間だと言ったら、誰も信じれるはずがない。そんな有様だった。
「・・・。」
彼女は、それを無言のまま、笑みを絶やさずに見つめる。
「全然大したことのないやつ。」
彼女はもの言わぬ肉塊に、軽蔑の眼差しを向ける。そうしてから、ふと足元に転がっていた堀口の「杖」を手に取る。
「・・・ふぅん。」
杖をくるくると回しながら、彼女は薄ら笑いを浮かべる。
「なるほど。ただの馬鹿では無かったわけか・・・。だけど、役不足・・・。」
彼女はそう呟いてから、踵を返した。
「さて、面倒なことになったけど、まぁあっちのことはあっちの私に任せるか。」
呑気な口調でそう言いながら、彼女は貫かれた廊下の壁から出て行く。
その歩く様は、まるでお気に入りの人形で満足するほど遊んだかのような、軽い歩調だった。



う〜ん、この後をどうするかマジ悩むね。
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